帰郷。 私の実家。
私の両親である父は、昭和9年生まれの元警察官。
母は、昭和13年生まれの専業主婦。
母は、5年ほど前に乳がんで他界し、父が 一人で生活している。
今も母が他界した後だというのに、玄関を開けると、
母が笑顔で「お帰りなさい。」と、
出迎えてくれる様な温かい感じが、毎回する。
家の外も部屋も、母が生きていた時と 変わりなく、
庭には、お花や植物がキレイに咲き乱れ、
お部屋も、掃除が行き届きいている。
父が、母の後を継いで、いつもお花を切らさないように 植物を育て、
家もキレイに掃除をし、子供に迷惑をかけない様にと、食べ物にも気をつけ、
毎日、自分で料理を作り、殆ど毎日、スポーツクラブに通い、
健康管理もしっかりしてくれている。
父のお陰で、遠く離れた土地でも、安心して私も 暮らしていける。
本当に感謝。
母は、お料理、裁縫、整理整頓も上手で、母親の鏡。
一人になった父も、困らないほど、何がどこにあるか明確に収まっている。
自分が亡くなる前から、自分の荷物も整理して 後の人間が困らないように
スッキリと整理されていた。
そして、お花や植物が大好きで、いつもお花や植物を上手に育てていた。
母を知らない人も、「お花のキレイな女性」で、有名で、
わざわざ花がキレイに咲き乱れる家の前を通る人が多かった。
自分のことは、いつも後回し。
愚痴は、言わず、人の為によくしてくれ、優しく綺麗な母だった。
親になった今、自分は、どうかなと考える。
実家は、自分の軌道修正をしてくれるとっておきの場所でもある。
離れて生活しているからこそ、見えてくるものがたくさんある。
若い頃は、注意してくれる事が、うるさくて仕方が無かった。
親となった今は、自分の事を思ってくれているからこそ
うるさくいってくれる事に、とてもありがたく感謝が出来る。
ありがとう。